岡山県の牛窓の水没ペンション村。バブルが残した死の遺産と理由

水没したペンション村

岡山県瀬戸内市牛窓町の県道232号を海に向かって走ると、通称『牛窓の水没ペンション村』と言われる奇妙な光景が現れる。
Googleマップで車中泊スポットを探しているときに偶然見つけたのだが、実は廃墟マニアの間では有名な場所らしい。
写真でしか見たことのなかった水没した道路標識や街頭、ライトバン、そしてペンションなどの建物を目の前にすると、それまでなんとなく日常を過ごしてきたなかむらの心に、水の入った瓶のそこに沈んだオリのような何かを残していった。

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牛窓の水没ペンション村(岡山県瀬戸内市牛窓町)

水没したペンション村がある岡山県南東部、瀬戸内市牛窓町鹿野は瀬戸内海に面した静かな町で、山々に囲まれた美しい自然が特徴的。その町の県道232号線を海に向かって車を走らせると、水没したペンション村(鹿忍グリーンファーム跡)が現れる。
瀬戸内海の浅瀬を堤防で仕切り、排水ポンプによって水を排出して出来上がった干拓地。そこにバンガローや管理棟、テニスコート、ゴルフ練習施設、プールなどが建設された。そのバブル期のリゾート施設がかつての鹿忍グリーンファームだ。
2010年ごろ、土地の所有者がここを放棄し、現在は、水没した廃墟となっている。

牛窓の水没ペンション村

  • 〒701-4303 岡山県瀬戸内市牛窓町鹿忍830
  • 鹿忍グリーンファーム跡
  • 県道232号
  • 駐車場なし
水没したリゾートペンション村

水没後、近隣の住民からは、異臭や虫の発生などで苦情が上がっている。野鳥の住処となり、害虫のユスリカが飛び交っている。
市議会でもたびたびこの問題を取り上げているが、地権者(旧有限会社グリーン・ファーム)が話し合いに応じないため、水没した廃墟のまま放置されている状態なのだ。
地権者である有限会社グリーン・ファームは、現在登記閉鎖されている。
最終登記更新は2016/02/22で、閉鎖が実施されている。

水没ペンション村の奇妙な光景

バブル崩壊とともに、止まってしまった排水ポンプ。それにより雨水で水没したかつてのリゾートペンション村。

廃墟が水没している光景だけでも奇妙に映る。それに合わせて、雑草が生い茂り、立ち枯れた木がその周りを取り囲んでいる。水辺には野鳥が集まり、建物だけではなく車も水没している。
ところどころで黒く濁った水から顔を出す道路標識や街灯。
廃墟と一言でかたずけることのできない、奇妙なバランスを保ってそこは存在している。

奇妙な廃墟

水没し廃墟となった理由

海を直線的な堤防で仕切り、排水ポンプで水を排水して出来上がった干拓地。そこはかつて潮の満ち引きを利用して海水を塩浜に誘導する塩田地だった。日照時間が比較的長い瀬戸内地方は、昭和30年代(1995)ごろまで、瀬戸内海の水を蒸発させてできた塩の生産で盛んだった。
ところが、海外の安い塩や、イオン膜を通して濃い海水(かん水)を作り出すイオン膜法が出てきたことにより、広大な塩田は必要なくなり衰退していった。
かつての塩田は、キャンプ場になったり、メガソーラーの設置場所になっていった。そんな中で、鹿忍塩田は、リゾートペンション施設の建設により、鹿忍グリーンファームとして再誕した。

牛窓の水没ペンション村の道路標識

それは、プール、ゴルフ練習場、テニスコート、ペンションが一カ所に建設された、まさにバブル施設。
バブル施設はその崩壊とともにやがて営業を停止。雨や台風でたまった雨水は排水ポンプで排出されていたのだが、管理者が土地を放棄し、やがて登記閉鎖により排水ポンプも停止。
現在の水没した廃墟となっていった。

水没した廃墟の理由

最後に・・・

今回は、広島県でのイベントに向かう途中の車中泊スポットとして岡山県にやって来た。その途中で立ち寄った水没したペンション村だった。
最初に目にしたのは水辺から頭をだす道路標識や街灯。想像を超えたインパクトがあった。
SNSで写真をアップしたところ「水辺に建つオシャレなペンション」と思って通り過ぎていたという人もいる。遠目にはそのように映るかもしれない。
近づいて眺めてみると、物悲しい異様な光景に一瞬言葉を失うだろう。
伺ったときは11月冬だったため、まったく気にならなかったのだが、夏場は異臭が漂い、野鳥や飛び交う虫とともに、近隣住民の悩みの種になっているとのことだ。

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